長い間自分の人生とともに歩んでくれたものが、ある日突然変わってしまった。
そんな経験をしたことはないでしょうか。
気が付かないうちに自分の人生の一部になっていたものは、そこにあって当然だと感じる様になります。
こうしたものは失って初めてその大きさに気がつきます。
まるで自分の人生の何かが、不思議と変わってしまったような衝撃を受けてしまいました。
今回たまたまちょっとした経験をしたのでその話をしたいと思います。
お世話になってたレコード店の外壁がリフォームされていた
皆さんはレコードを聞いているでしょうか。
レコードといえば映画やドラマ等では見たことがあるかと思いますが、今の世の中ではなかなか目にする機会がないかもしれません。
昨今は音楽はデジタル配信が当たり前の様になってきていますので、アナログ式の方法で音楽を聴く人は減ってきているでしょう。
ですが、レコードにもデジタル音楽が持っていない良さがあります。
アナログではデジタルでは再現できないような細かな音でもしっかりと拾っていますので、独特の深みや厚みのようなものを感じることが出来るのです。
私はこうしたレコード特有の良さを捨てることが出来ないため、今でもなじみの千葉県にあるレコード店に通いつめていました。
ところが先日、そのレコード店の外壁が突然変わっていたのです。
一瞬、店舗が消滅してしまったのかと思ったのですが、そうではありません。
完全に外壁リフォームしていて、全く違ったデザインの店舗に変わってしまっていました。
変わっていく寂しさ
何より驚いたことはそのデザインです。
以前のデザインは良くも悪くも古めかしいものでした。
時代にあっていないといえば、それはある意味では正しいのでしょう。
ですが、レコードを扱う店舗として、そうした古いですが、同時に暖かい雰囲気は、逆に独特の落ち着いた空間を作っていました。
そうした雰囲気が好きで、この店に来ることがとても楽しみだったのです。
ところが新しい店舗は現代的な印象を受ける、よく言えばお洒落な店舗です。
確かに古めかしい店舗は新規のお客さんが入りにくいため、誰でも気軽に入れそうな雰囲気を作るための清潔感を出していくことは大切でしょう。
しかし一緒に寂しさも感じてしまいます。
こうして様々なものがより合理的で、効率的になっていくことは確かに大切かもしれませんが、同時に古い時代の懐かしさも失われていくことになります。
昔を思える場所が次々となくなってしまうことは、時代の変化を感じてしまい、なんだか不思議と寂しい気分になってきました。